秋田県立大館国際情報学院中学校・高等学校
「いじめ防止対策推進法」(平成25年法律第71号公布より)を受け,本校における「いじめの防止等のための対策に関する基本的な方針」を策定し,具体的な対策に取り組む。
1 基本方針
本校は,中高の生徒が共生する中高一貫教育校である。6年間の計画的・継続的な教育活動を通して,生徒一人一人の個性や創造性,そして可能性を伸ばし,夢の実現に努力できる生徒づくりを目指している。「いじめ」はすべての生徒に関係する問題である。生徒が6年間安心して生活することができる,いじめのない学校づくりに取り組む。
すべての教育活動が道徳教育につながることを念頭に,諸活動を通して生徒一人一人の道徳心を育み,心の通う対人関係を築ける能力を育て,いじめ防止に取り組む。
また,すべての教職員がいじめを防止することの重要性に関する理解を深め,積極的に取り組むとともに,保護者,地域との連携を図ることで,内外から生徒たちの支援にあたる。
2 基本的策及びいじめ防止等に関する措置
(1) 道徳教育の充実
生徒が「いじめ」を行わず,また目の前で起きていることを認識しながら放置することのない心を育む。
・心の教育の実施
各学年ごとに「心の教育」の時間を設定
・教職員・生徒による諸活動(自律心を育てる指導)
通年登校指導,あいさつ運動,放課後巡視等
(2) 早期発見のための措置
6カ年教育を念頭に,生徒の声,行動といった生徒に関する情報を全職員が早期に共有し,効果的な支援及び早期発見・対応につなげる。
・中高合同生徒指導部による月例部会の実施
・中高全職員による月例生徒情報交換会の実施
・教育相談週間の設定(年3回)
・「学校生活アンケート」の実施,分析
・アセスによる学級診断の実施
(3) 相談体制の整備
複数の教職員により構成された組織を設置
・定期的な教育相談期間の設定
・広域カウンセラーの活用
(4) インターネットを通じて行われるいじめに対する対策の推進
生徒指導部において定期的に,ネット上の情報を観察する。情報の特性を踏まえ,インターネットを通じて行われるいじめ防止と効果的な対処にあたるとともに,必要な啓発活動を行う。
・サイバーパトロールの実施
・eネット安心講座等の実施
・各種啓発活動の実施
(5) 家庭・地域連携
PTAにおいていじめの問題を協議したり,宣言集会への保護者の参加を働きかけたりすることにより,家庭と連携・協働して取り組めるようにする。また,所轄警察及び地域中学校,その他の各機関と定期的に情報を交換し,継続的な連携を行う。
・大館市生徒指導協議会での情報交換(中)
・少年相談センター,教育委員会との情報交換会(中)
・地域生徒指導研究推進協議会(高)
3 いじめへの対処
(1) 被害者の救援
いじめ被害者の救援を第一とするとともに,いじめを知らせてきた生徒の安全確保に配慮する。
(2) 組織的な対応
関係生徒の学年の職員や部活動担当,生徒指導主事等によるチームを組織し,速やかに事実確認を行い、組織的にいじめの確認を行う。
・県教育委員会への連絡・相談
・面談する場合は複数の職員で対応
・個人情報の取扱等,プライバシーの保護に十分に留意して対応
・保護者への連絡
・生徒同士,保護者同士の和解と再発防止への取組
(3) 重大事態への対処
いじめにより、生徒の生命,心身または財産に重大な被害が生じた疑いがある,あるいは,生徒が相当の期間学校を欠席することを余儀なくされている疑いがあると認められる場合を重大事態とする。
・重大事態の調査組織を設置(いじめ防止委員会を母体とし,管理職や当該生徒に関係する職員で組織する。更に,事態の性質に応じては専門家も加える。)
・関係機関や専門家等との連携
◇ いじめ防止委員会の設置(校内組織)
(1) ねらい
日常の生徒を観察し,いじめ,不登校,問題行動等,気になる生徒の情報について交換し,職員全体の問題として対応することで,すべての生徒たちが安心して学校生活を送ることができる環境づくりを積極的に行う。
いじめについては,事態の発生防止に努め,重大事態に迅速かつ適切に対処する。
(2) 構成
校長,教頭,生徒指導主事,保健主事,学年主任,養護教諭を中心に委員会を構成する。
(3) 活動内容
・基本方針を策定するとともに,年間の取組について計画し,実行,検証を行う。
・生徒の情報交換を行う。
(4) 実施の流れ
1 月例いじめ防止委員会の開催
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2 管理職報告
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3 職員会議で共有すべき生徒の取捨
↓
4 職員会議で報告 中高職員で対応 回復と支援にあたる