グアム研修 充実した研修になりました!

 2025年3月11日(火)~15日(土)までの全日程を終えて、全員元気に笑顔で帰国しました。今回の研修で何が一番良かったですかと生徒に聞くと、口をそろえて「ノートル・ダム高校での2日間の授業体験が良かった。」と答えていました。生徒の中にはノートル・ダム高校で友達ができた生徒もおり、一生の思い出となる研修になったのではないでしょうか。以下では、1日目から時系列順で振り返ります。

 3月11日(火)終日移動日
 朝10時に大館能代空港を出発し、12時に羽田空港に到着。軽食をとりながら、成田空港へのリムジンバスを待ちました。1時間ほどかけて成田空港に到着。
 チェックインの前にスマートフォンでG-CNMI(ETA)という渡航証の発行が必要です。発行されれば、自動でパスポートと紐づけられて渡航が可能になります。United Airlinesのカウンターでチェックインし、預入荷物を渡しました。

 その後、空港内で両替。当時のレートで、50,000円を両替すると、334ドルになりました。円安の影響を強く感じました。
 17時に成田空港を発ち、現地時間21時45分にグアム到着。貿易風にのって3時間半のフライトでした。機内食はチキンカレーかパスタの2択でした。

 グアム国際空港に到着。飛行機を降りた瞬間から、南国特有の蒸し暑い空気が肌にまとわりつきます。能代火力発電所のエナジアムパークの空気にそっくりです。

 さて、入国審査を受けます。初めて入国する時は、指紋の登録も求められます。また、未成年が一人で渡航する場合は、保護者が記入した渡航同意書の提出を求められます。荷物を受け取り、次は税関申告です。今年から税関申告も電子申請のみとなりましたので、渡航の72時間以内にスマートフォンで事前の申請が必要でした。

 グアム国際空港からは大型タクシーで移動します。運転手のマークさんが気さくな方で、生徒から質問を募って答えてくれました。「グアムの食べ物でお気に入りはなんですか。」という質問には、「チキンケラグエンとディナンシェソース」と答えてくれました。チキンケラグエンはグアムの伝統料理の一つで、チキンとココナッツの実を細かくしたものを、レモン汁や塩コショウ、トウガラシで和えた前菜です。ディナンシェソースはバーベキューソースで、ココナッツミルク、トウガラシ、グアム産の野菜が入ったソースです。やみつきになる美味しさがあります。
 10分ほどでホテルに到着。23時頃になるので店は全て閉まっています。部屋に一人につき500mlのミネラルウォーターが用意されていますが、足りない場合は預入荷物にペットボトルの水を用意しておくとよいでしょう。

 3月12日(水)ノートル・ダム高校1日目、グアム大学見学
 ホテルから30分ほどかけて、ノートル・ダム高校があるタロフォフォという地域へ。ここは第2次世界大戦後に横井庄一さんが身を潜めていたジャングルがある、のどかな地域です。

 ノートル・ダム高校に着くと、日本語クラスを選択している生徒たちと食堂で交流しました。KJ生は学校と大館を英語でプレゼンテーションしました。ノートル・ダム高校生は、チャモロ族(グアムの先住民)の伝統的な踊りや歌を披露して歓迎してくれました。また、グアムではチャチャが人気なので、生徒たちは一緒にチャチャを踊りました。その後は、日本語の授業を一緒に受け、日本語会話の練習をして仲を深めていきました。

 お昼はノートル・ダム高校の食堂で食べました。日替わりのランチ(約6ドル)があり、この日はハンバーグかシュリンプ・パティでした。シュリンプ・パティは、エビとミックスベジタブルを小麦粉でまとめて揚げたボール状の惣菜です。美味しいのですが、生徒たちには不評でした。

 午後はグアム大学のキャンパスツアーに行きました。グアム大学OGのアリアナさんの案内でキャンパス内の建物全てを見学し、その後は留学生向けの英語の授業を受けました。

 講師は現地のタムニンという地域の小学校の元校長先生で、ジェリー先生という方でした。セカンドキャリアとしてグアム大学で英語を教えています。終始、楽しい雰囲気で、生徒たちを褒めながら英語を教えくださいました。

 この日の晩御飯はホテルに近い、メスクラ・ドスという地元で人気のハンバーガー屋さんで食べました。分厚いビーフパテと、辛いフライドポテトが美味しかったです。

 3月13日(木)ノートル・ダム高校2日目、平和学習、島内観光①
 ノートル・ダム高校到着後、生徒たちはバディ(パートナー)とプレゼント交換をしました。大きな亀のぬいぐるみをもらった生徒もいて、とても微笑ましい光景でした。

 この日はバディの生徒と一緒に行動しました。バディと一緒に、体育やキリスト教学、数学、英文学などの授業を受けました。この日のお昼は牛肉の生姜焼きみたいなものとマカロニサラダでした。最後のお別れの前に、生徒たちはSNSのアカウントを教え合って、今後の交流に期待を膨らませていました。

 午後は平和学習として、T. STELL NEWMAN VISITOR CENTERを訪問し、太平洋戦争から第2次世界大戦の歴史と、グアムの被害について、アメリカ側の視点から学びました。日本への批判ではなく、事実をありのままに知ることができました。ビジターセンターで鑑賞する資料映画からは、現在はグアムの多くの人が許しの心を持っていることが感じられました。

 その後はフィッシュ・アイ展望塔という、海の真ん中に建てられた、海中のサンゴ礁が見られる施設に行きました。ファインディング・ニモに出てくるような熱帯魚がたくさん泳いでいるのが窓から見えました。展望塔を取り囲む、真っ青な美しい海に感動しました。

 その後は、グアム博物館でグアムの歴史を学び、スペイン広場やイパオビーチを訪れました。

 グアム博物館に展示されていた、横井庄一さんの所持品。

3月14日(金)島内観光②
 午前中はグアム・オーシャン・パーク(GOP)でマリン・アクティビティを体験しました。小さなボートに乗ってジェットスキーに曳航されるスクリーマー(バラエティ番組の罰ゲームでよく、お笑い芸人さんがよく海に投げ出されている)と、パラセイリングを体験しました。どちらも想像を絶する速さと高さで驚きました。

お昼からはマイクロネシアモールへ。

 大きなフードコートで昼食を各自でとり、お土産の買い出しをしました。その後、平和学習として南太平洋戦没者慰霊公園を訪れました。

 島内観光の最後は、恋人岬へ。グアム島がスペインによって統治されていた時代に、チャモロ族のカップルが駆け落ちをして身を投げたという、123メートルの断崖絶壁で、タモン湾を一望できる観光スポットです。

恋人岬の左側に見える光景。海岸線と波が、長髪の男性の横顔のように見えます。

 恋人岬の右側に見える風景。崖の一部が、海を見つめる女性のように見えます。

 恋人岬は「恋人と訪れると結ばれる」というジンクスがあり、ハート形の南京錠を結ぶのが定番となっています。今年の1月にタレントの菊池風磨さんが番組のロケで訪問し、ハートの鍵にサインを書いたそうです。生徒たちは一生懸命にサインを探しましたが、残念ながら見つけることはできませんでした。

3月15日(土)終日移動日
 午前3時起床、朝4:15ホテルを出発し、5時前にはグアム国際空港に着きました。海外旅行では出発の2時間前には空港にいることが定石です。最終日になるとお土産でスーツケースはいっぱいです。23キログラムを越えると超過料金が発生するので心配をしましたが、全員無事に規定重量内に収まりました。

 朝の機内食は、パンケーキかチーズサンドウィッチの2択でした。10時頃に成田空港に到着、リムジンバスで羽田空港へ。羽田空港についてからは2時間ほど時間があったので、手元に残ったドル紙幣を両替してから、ゆっくり昼食を食べてお土産を選ぶことができました。
 悪天候により10分ほどの遅延が生じましたが、17:50に大館能代空港に到着。保護者の皆様と先生方に出迎えていただき、全日程を終了しました。
 今回の研修における最大の収穫は、生徒たちにグアムの友達ができたことです。一生懸命、相手の言葉に耳を傾け、自分の気持ちを伝えるために英語で話すことで、生まれた友情です。友達が海外にいることは、今後の言語習得への強い動機になると考えます。KJ生とノートル・ダム高校生の絆が絶えることなく続くことを願います。
 今後の展開としては、今回のグアム研修のまとめを生徒たちにしてもらう予定です。ポスターやスライドに内容をまとめ、集会や文化祭で発表する機会を設けたいと考えております。
 これまで御支援くださった皆様に感謝申し上げます。特に、ノートル・ダム高校のカッショー・先生には、事前に2回行ったオンライン交流から、バディの選定、訪問当日の運営まで大変お世話になりました。ありがとうございました。来年度以降も、研修を継続することができるように準備を進めていきたいと思います。

国際教育部 教諭 幸野 純大